古紙を利用してつくられたチリ紙はしだいに姿を消していった。そしてそれまでチリ紙をつくっていた中小の製紙メーカーは古紙を原料としたロール式のトイレット・ペーパーに生産を切り替えることで生き残りをはかるようになったのである。にもかかわらず、チリ紙交換はその後のほうがより発展している。それはチリ紙に代わる新たな需要がつぎつぎに生まれたからであった。そのなかでもとりわけ大物だったのが新聞、雑誌、そして段ボールである。新聞にとって紙が薄くて軽いというのは絶対条件である。なんといってもそのほうが運搬に手間がかからないからだ。そのためには薄くてもインクが裏にうつらない白濁色にする必要がある。古紙を混ぜるとまさにそのような紙質になる。これが新聞の古紙利用率を高める最大の要因となった。新聞に次ぐ大物である雑誌用印刷用紙もまたこれと同じことが要求される。段ボールについては相応の強度さえあれば、見た目は大した問題ではない。こうして古紙の需要は順調に伸びていった。そして印刷用のグラビア用紙でさえも再生紙が登場するようになったのである。