「チーフーシック」ストアが安売りのトレンド作った

2011.05.26

今日では、お値打ち感を味わうのも楽しいことだ。近年、H&M、ターゲット、日本のユニクロ、スペインのマンゴなどといった「チーフーシック」ストアが安売りのトレンドを作り、かなりの収益を上げてきた。だが、真のファッショニスタの名に相応しい人は、ワードローブをこうした店の品だけで揃えることはなく、あくまでも相対的な意味で「チーフ」なチーフーシックを楽しんでいるのだ。モスキーノの低価格ライン、モスキーノーチープ&シックの価格帯など、大抵の買い物客にとっては安いどころの話ではない。「ヒョウ柄」コートとスカーフの小売価格が一三四〇ドル、ペタルートリムーセーターが六一五ドル。全く、大した質素さである。使えない便利さを欲すべし。ただカッコいいだけで、ほかには何の役にも立たないという服でも、ファッションアイテムにとっては全く問題ない。しかし、その上に機能的でもあるという幻想を作り出せる服なら大歓迎だ。自分でもうすうす気づいているように、私たちは、服を有用なものに見せかけることで、本来薄っぺらいものであるファッションへの関わりを正当化しようとするのだ。不要な買い物をしてしまうことを、そうして何とか納得しようとしているわけである。