パンに卵料理といった定番の朝食よりは、食物繊維の量からいえば、シリアルにミルクだけといったアメリカの食事のほうがマシかもしれないのです。こんな食事を続けていては、栄養が偏るのは当然でしょう。体脂肪が増え、動脈硬化が進み、腸の汚れはピークに達し、生活習慣病はもう目前。遅ればせながらそのことに気づいた私たち現代人は、失われた正常な食生活を取り戻すべく、徐々に努力し始めました。そして、まずは足りない栄養素を手っ取り早くとる方法として、栄養補助食品、健康食品に関心を抱くようになったわけです。ところが、そこには大きな落とし穴がありました。なんとなく健康に不安をもち、疲れや体調不良が慢性化している人が、何とか身体を回復させ、健康を維持・増進させたいという目的でとるのが健康食品です。健康食品を英語では「サプリメント」と呼びますが、これが「補うもの」を意味していることをご存じの方も多いでしょう。健康ブームのなかで、利用者の数は着々と増加し、商品の種類や形状、販売形態などがますます多様化して、薬と食品の垣根もあいまいなものとなり、健康食品はいつでも気軽に利用できるようになりました。しかしその反面、品質や安全性などの問題はどうしても盲点になりがちです。健康食品のカプセルが実は何から作られているか、天然と合成のものはどう違うのか、合成の製品にはどんな危険性があるのか……そこまで考えたこともなかった人に、いかに「怖い」健康食品が氾濫しているか、その実態を知っていただきたいのです。いくら体に良いとされる成分が配合されていても、有害な成分が含まれているなら、人体にとって悪影響が出てくることは容易に想像できます。私たちは今、その危険に気付かなければなりません。そのような危険な商品が氾濫している一方で、あくまでも天然成分にこだわり、合成添加物を加えない健康食品の開発に努力しているメーカーが存在する事実も忘れたくはありません。これらの企業は今でこそごく少数ですが、今後は意識の高い人々の支持を獲得していくに違いありません。